雑記

若者の懐古主義と老年の懐古主義は必ずしも一致しない、と思った。

 

前者は、その根底にある種の憧れが根強く存在し、後者においてはある種純粋な「懐古」が存在する。

 

そもそも前者はあくまでも懐古主義的側面を有しているのみで、そのものとは言い難いかもしれない。経験に基づいた「懐古」ではないからだ。

 

それ故に、しばしば「あの時代に生まれていれば」と考える。その純化された欲望は、懐古的側面を持ちながらも、その人を若返らせるような、少年のように変えてしまうような、二項対立的な不思議なものである。